1.概要
本製品は基板上のセンサで温度及び湿度を計測し、基板上のメモリにデータを一定周期で記録します。
記録したデータはBluetooth(Bluetooth Low Energy)通信を使用してiPhoneで読み取り、パソコンへ転送することができます。
記録の開始/停止、記録周期などの設定はiPhoneから行います。
M2420SW-311WRTは防塵防滴仕様のケースになっており、水がかかる程度の環境で使用できます。
センサ構造 :高分子薄膜容量型(Sensirion 社 SHTC3 搭載)
測定温度範囲:-10~70℃
測定湿度範囲:0~100%RH
測定精度 :下記特性図を参照(SHTC3 Datasheet(Version1.1)より抜粋)
測定周期 :2秒/10秒/30秒/60秒/300秒
※ログ開始した場合は、記録周期に従い測定が行われます。
通信距離 :10m(見通し)
通信規格 :Bluetooth 4.2(Bluetooth Low Energy)
記録周期 :2秒/10秒/30秒/1分/10分/1時間
記録方式 :フルストップ(メモリ満杯で記録停止)
M2420SW-311AT:標準型
M2420SW-311WRT:防塵防滴型
■タイプ
M2420SW-311AT |
M2420SW-311WRT |
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|
最大記録時間:下表の通り、記録周期により変化します。
記録周期 |
最大記録時間 |
2秒 |
約9時間 |
10秒 |
約45時間 |
30秒 |
約136時間 |
1分 |
約11日 |
10分 |
約114日 |
1時間 |
約1年11ヶ月 |
接続台数 :制限なし(ただしiOSのバージョンや通信環境により制限有。7~15台程度)
電源 :コイン型リチウム電池 CR2032H(Maxell 製)
電池寿命 :下表の通り、記録周期により変化します。
記録周期 |
最大記録時間 |
2秒 |
約3ヶ月 |
10秒 |
約4ヶ月 |
30秒 |
約7.3ヶ月 |
1分 |
約9.2ヶ月 |
10分 |
約1年 |
1時間 |
約2年 |
※新品電池装着時からの寿命、周囲温度20℃にて
※ログ記録中はiPhoneとは非接続とする
外形寸法 :61.2×41×14.5mm
※詳細は「6.外形寸法」参照願います。
重量 :約30g
動作環境 :-10~70℃、0~100%RH ※注1
※注1 薄膜型の特性上、高湿度環境に長期間曝露した場合、相対湿度測定値に
一時的なオフセット(例:80%RH以上の場合は60時間後に+3%RH)が生じることがあります。
標準温湿度範囲(5~60℃、20~80%RH)に戻った後、センサは徐々に校正状態を回復します。
■各部名称
■操作方法
電池の入れ方・交換方法
(1)背面のネジ(3箇所)を緩め、裏蓋を外して電池ホルダが見えるようにして下さい。
(2)<電池を外す場合>
電池ホルダの金色端子部を爪等で押し下げながら電池を外す。
<電池を入れる場合>
電池ホルダの金色端子部側から電池を差し込み、金色端子部を押し下げながら電池を入れる。
(3)正常に電池が入れられた場合は、電池を入れた直後から約10秒間 動作ランプ(緑)が点灯した後、ランプ消灯状態となります。
もしこの時、動作ランプ(緑)が点灯しなかった場合は、電池容量がない 又は 製品故障の可能性が考えられます。
また、10秒経過後に異常ランプ(赤)が点滅してしまうような場合も、基板回路の故障が考えられます。
電池を入れ直しても直らないような場合は、問い合わせください。
(4)正常に電池を入れたら、裏蓋を戻してネジ(3箇所)を0.3N・m相当のトルクで締めます。
■初期設定
各ロガーの識別を行う為に、ロガー名を設定してください。
(1)アプリを起動して、ロガー検索をタップする。
(2)接続可能範囲にあるロガーの名称がアプリに表示されます。
(3)「全接続」はタップせずに、ロガー名称の右側の をタップし、1台ずつ接続します。
(4)2秒間隔で動作ランプ(緑)が点滅するロガーが選択中のロガーとなります。
(5)「設定」-「ロガー名」にてロガー名称を半角の英数字/記号16文字以内で設定してください。
(6)個別に必要な設定(測定間隔、ログ条件、閾値等)を行ってください。
(7)同様に表示されたロガーに対して、名称・各種設定を繰り返してください。
(ロガー名が重複しないよう注意してください)
(8)接続範囲内にあるにも関わらず、ロガー一覧画面に表示されないロガーがある場合は、「追加検索」をタップしてください。
※通信のタイミングや周辺環境(Wi-Fiや他のBluetooth機器との電波干渉)により、接続まで時間がかかる場合があります。
しばらく待っても接続しない場合は、再度接続を試みてください
※同時に接続する台数が多くなると通信が重なって接続できないことがあります。
■設置にあたって
・本製品は基板上の温湿度センサで周囲雰囲気の温度と湿度を計測します。
センサ用通気孔を塞いだり、息を吹きかけたりすると計測値に影響しますのでご注意ください。
・保護ケースの裏側に両面テープやマグネットを貼付けして使用することもできます。
・センサ部への雨や埃などの異物付着による測定精度の低下や紫外線によるケースの経年劣化等が考えられますので、屋外では使用する際は、雨曝しや直射日光を避ける屋根の下でご使用ください。
・低温での使用後、急に温かい環境に曝すと結露してしまう可能性があります。
タオル等で包むなどして急激な温度変化に注意してください。
・本製品は車載用機器ではありません。
継続的振動や衝撃で故障してしまう恐れがありますので、取り付け方に注意してください。
・M2420SW-311WRTはIP64相当の防塵防滴対応です。防水ではありませんので、水に浸かるような場所や雨曝しになるような屋外でのご使用は避けてください。
また、センサ用通気孔の防滴フィルタ部に水滴が溜まったり、異物が付着したりしたままにすると正しい計測ができなくなりますので、常にきれいな状態に保つようにしてください。
・計測したデータはBluetooth4.2でiPhoneと通信することで読み出せます。
通信の距離は見通しで約10m程度ですが、壁や障害物の影響を受け易く、iPhoneとの位置関係で接続が切れてしまうこともあります。
電界強度などを参考に電波状態の良い場所に設置してください。
・本製品の周囲を金属で覆ってしまうと電波の送受信ができなくなります。
ただしロギング機能は電波状態とは関係なく動作しますので、iPhoneからの設定やログの開始/停止、データの読み出しの際に送受信できる状態であれば問題ありません。