デスクトップコンベヤーME30NT-S250NおよびME30NT-S400Nは、狭い場所でも使用可能な、コンパクトで高性能・高感度のコンベヤー式検針機です。
■タイプ
ME30NT-S250N |
ME30NT-S400N |
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■特徴
ネクタイ、ハンカチ、靴下、マスクなど小さな製品の検針に最適です。
標準のコンベヤー式検針機「ME30R-M08N」と同等の検知能力や基本機能に加え、従来機「
SATTER-V302」や「
ME30R-M08N」に装備されていない、次世代の新機能を搭載しました。
小さなアパレル製品の他、アルミ箔やアルミ蒸着袋の中の食品や防虫剤などの検査にも使えます。
センサーゲートを通過する構造なので、通過速度とセンサーからの距離が常に均一です。
大量の検査でもハンディ型や卓上型のように、操作する人の個人差による検査のばらつきなどが発生しません。
■用途
ネクタイ、ハンカチ、スカーフ、Tシャツ、靴下、ストッキング、マスク、サポーター、ポーチ、ぬいぐるみなど小さな製品の検針、アルミ箔やアルミ蒸着の袋の中の食品、防虫剤などの検査
■1,2,3の簡単操作ですぐに使えます。
●電源プラグをコンセントに差し込みます。
1、操作パネル側面の電源スイッチ(POWER)をONにします。
2、操作パネルのSENS1T1V1TYで検出感度を選択します。
3、操作パネルのSTART(緑ボタン)を押すとベルトが動き、検査できます。
●操作パネル
1.コンパクトなデスクトップコンベヤーです。
●ME30NT-S250NおよびME30NT-S400Nは、従来機の「SATTER-V302」と同じ0.8φ対応(鉄球)の検出能力と、新しい機能を搭載したデスクトップタイプのコンベヤー式検針機です。
●机の上で使える省スペースタイプで、ネクタイ、ハンカチ、マスクなどの小さな製品の検針が手軽にできます。
●ベルトコンベヤーでセンサーゲートを通過するので、ハンディ型や卓上型のように、操作する人の個人差による検査のばらつきがありません。
2.ベルト幅は250mmと幅広の400mmの2機種があります。
●ベルト幅の異なる2タイプのデスクトップコンベヤーがあります。検査品のサイズに合わせて選定できます。
●ME30NT-S250NおよびME30NT-S400Nそれぞれの専用スタンドがあります(別売)。
3.センサーゲートは100mmの通過高さで、ゲート内のどの位置でも0.8φの鉄球を検出できます。
●標準型検針機「
ME30R-M08N-2」と同等の検出能力です。
●センサーゲートは、
ME30NT-S250N-ベルト幅250mm・通過高さ100mm
ME30NT-S400N-ベルト幅400mm・通過高さ100mm
と汎用性の高いサイズで各種製品の検針に有効です。
ME30NT-S250N |
ME30NT-S400N |
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●最高検出感度は、ゲート内のどの位置でも0.8φの鉄球を検出できます。
●ベルト面でも「検針機対応の付属品」は働きません。
4.検出感度はSENSITIVITY(感度切替スイッチ)で4段階の切替式+無段階の任意感度設定です。
4-1.SENSITIVITY4段階切替式
●実際の検査時には、検出感度は検査品のファスナーや金属ボタンなどの服飾品で検出動作をしない感度に設定して使います。
感度切替スイッチでは、検出することができる折れ針の大きさを鉄球に換算して4段階を操作パネルのSENSITIVITYで選ぶことができます。
SENSITIVITYの数字は検出する鉄球の大きさを表し、0.8φ=0.8φ検出・0.9φ=0.9φ検出・1.0φ=1.0φ検出・1.2φ=1.2φ検出の設定です。
※「0.9φ」に合わせると、0.9φを含めそれよりも大きいもの(例:1.0φ、1.2φ)を検出し、0.9φより小さい0.8φは検出しません。
4-2.FREE=無段階の任意感度設定が可能です。
●さらに、標準型検針機「
ME30R-M08N-2」にはない新機能の任意感度設定を追加しました。
SENSITIVITYを「FREE」に合わせ、任意感度設定ボリュームで10(≒1.0φ検出)~0(≒2.5φ検出)まで、無段階に感度設定ができます。例えば、金属服飾品の付いた検査品がSENSITIVITY「1.0φ」で検出動作し、「1.2φ」では検出動作しない場合に、任意感度設定ボリュームで1.0~1.2φの間で検出動作しないギリギリの感度に設定することが可能です。任意感度設定ボリュームの数字と検出する鉄球の大きさは、10≒1.0φ(感度:高)、0≒2.5φ(感度:低)に設定してあります。
5.アルミ箔やアルミ蒸着の袋の中身の検査も可能です。
●鉄専用の検針機なので、食品や防虫剤などアルミ箔やアルミ蒸着の袋の中身の検査も可能です。
●また、アルミ製のソッパスが付いた靴下の検査も可能です。
6.針検出後のベルト動作を簡単に設定できます。
●START、STOP、検針/TESTの押しボタンスイッチの操作で、検出動作後のベルト動作を設定することができます。
6-1.検針モード(検針作業をします)
動作:針検出時にブザーが鳴り、ベルトが停止します。STARTを押すとベルトが動き出します。
6-2.テストモード(動作チェックなどに使います)
動作:針検出時にブザーは鳴りますが、ベルトは停止しません。
STARTでベルトが動き、STOPで停止します。
設定・解除:検針/TEST切替ボタンのON(ランプ消灯)・OFF(ランプ点灯)で設定・解除します。
6-3.自動復帰モード
動作:針検出時にブザーが鳴り、ベルトが停止しますが、約3秒後に自動で再スタートします。
設定・解除:STARTを3秒以上の長押しで設定、STOPを3秒以上の長押しで解除します。
●ベルトスピードは毎分24m(50Hz)・28m(60Hz)です。
7.優れた高感度と耐ノイズ性を両立しました。
●検針機はその原理上、感度を高くするとミシンや機械のモータから出る電気ノイズなどの影響を受け検出動作をします。
●ME30NT-S250NおよびME30NT-S400Nは標準型検針機「
ME30R-M08N-2」と同規格のノイズキャンセラーを搭載し、高い検出能力と、耐ノイズ性能を両立しました。
8.2種類の設置場所ノイズチェック機能を搭載しました。
●検針機は、設置場所の電気・磁気ノイズが設定感度よりも大きい場合、影響を受けて検出動作をし、正確な検針ができません。
ME30NT-S250NおよびME30NT-S400Nでは、設置場所のノイズをチェックする機能を2種類搭載しました。
ノイズをチェックし、設置場所の変更やノイズバランス調整(操作手順はお問合せください)の対策を取ることができます。
8-1.モニターモード
●初めて検針機を設置する場合など、設置場所の電気ノイズ・
磁気ノイズなどの外部影響を確認できます。
ベルトは動きませんが、アンプ部はONになります。
外部ノイズを受けるとブザーが鳴ります。
●例えば、モニターモードでSENSITIVITY「1.0φ」の時にブザーは鳴らないが、「0.9φ」で鳴る場合は、ノイズレベルが0.9φより大きく、1.0φより小さいことがわかります。この場合、SENSITIVITY「0.9φ」や「0.8φ」では、ノイズで検出動作をしてしまうので、正しい検針ができません。
ブザーが鳴らない場所へ移動させるか、ノイズバランス調整(操作手順はお問合せください)が必要です。
設定・解除:検針/TEST切替ボタンON(ランプ消灯)で、STARTとSTOPを同時に3秒以上長押しで設定、STOPでモニターモード解除。
8-2.環境測定=最高感度ノイズチェック機能
●設置場所の電気・磁気ノイズは、①モニターモードで確認できますが、最高感度設定については、もっと正確・簡単にノイズチェックができるようになりました。
●設置環境のノイズの大きさが、最高感度のSENSITIVITY「0.8φ」での使用に適しているかどうか、操作パネルのSENSITIVITYを「環境測定」に合わせるだけで簡単にチェックできます。
外部ノイズの影響で、SENSITIVITY「0.8φ」での使用に適さない場合は、操作パネルの環境測定ノイズ確認ランプが点灯します。設置場所を変えるか、ノイズバランス調整(操作手順はお問合せください)が必要です。
(STARTを押してもベルトは動きません。また、ブザーも鳴りません)。
●SENSITIVITY「0.8φ」で使用する時は、設置場所でSENSITIVITYの「環境測定」に合わせても、環境測定ノイズ確認ランプが点灯しないことを確認してください。
■操作パネル
■動作別モード
■ユーティリティーブッシュ
操作パネルの裏側にユーティリティーブッシュがあります。
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針検知時、アンプ部に外部接点出力(無電圧のa接点1秒間)が出ています(検針モード時のみ)。
<ユーティリティーブッシュは、以下のオプション品を装備する時に使います。
・パトライト:針検知をランプで確認できます
・カウンター 製:製品検査時の不良数(針検知回数)を自動計数できます。
・外部ブザー:別のブザーで音を出したり、離れた所にブザーを設置できます。 |
■設置用ネジ足
●設置用ネジ足で高さの調整が可能です。(最大35mm)
●設置用ネジ足4本が完全に床へ接地していないと本体が不安定となり、誤動作の原因となります。
■仕様
品番 |
ME30NT-S250N |
ME30NT-S400N |
検知能力 |
最小0.8φ鉄球 |
検知感度設定 |
4段階切替式+無段階任意設定 |
4段階切替式 |
SENSITIVITYスイッチの4段階切替式
・0.8φ (感度:高)
・0.9φ
・1.0φ
・1.2φ (感度:低) |
無段階任意設定 |
SENSITIVITYスイッチ「FREE」にセットし、
任意感度設定ボリュームで10=1.0φ~0=2.5φの無段階設定 |
通過高さ |
100mm |
ベルト幅 |
250mm |
400mm |
ベルト速度 |
24m/分 (50Hz)・28m/分 (60Hz) |
警報 |
ブザー・ベルト停止 |
警報出力 |
無電圧a接点 (1秒間) |
電源 |
AC100V 50/60Hz |
消費電力 |
約70VA |
寸法 |
1000(L)×470(W)×520(H)mm |
1000(L)×620(W)×520(H)mm |
重量 |
約85kg |
約105kg |
外形図 |
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■オプション
<テストピース>
1.検針機の動作確認に使うラミネートのカード式テストピース(名刺サイズ)です。
●鉄球テストピース<意匠登録第1241371号)
・ME30NT-S250NおよびME30NT-S400Nには4種類(0.8φ・0.9φ・1.0φ・1.2φ)のテストピースが付属しています。
・別売で1.5φ・1.8φ・2.0φもあります。
●針先テストピース(別売)
・針先3mm(DB×1SF #9)をラミネートしたテストピースです。
・実際のミシン針の針先を精密に切断しています。
・完成、した針先テストピースの全数を計測検査しています。
※針の方向性が原因の見逃し防止の対策には、2回検針の必要がないダブルゲート検針機をお勧めします。
鉄球テストピース(付属) |
針先テストピース |
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2.検針機用テストピースの感度について
テストピースは製造方式の違いで、同じ表示サイズでも検針機を通過させた時、表示サイズどおりの信号が出るものと出ないものがあります。
折れ針の発見を目的とする検針機の構造上、服飾品などの特殊処理をした金属を検出しないように設計されています。
アクリル系の樹脂に多く見られる現象ですが、樹脂製のベースに鉄球や針先を埋め込んだテストピースでは、その樹脂の性質で検知信号を弱めるものがあります。
弱まる量はセンサーゲートの通過位置や角度で異なり一定ではありません。
ラミネートのカード式テストピース(意匠登録第1241371号)の樹脂材料は磁界への影響がないので、常に正確な反応をします。
また厚みが非堂に薄いので製品に挟んだり、製品の上に乗せてセンサーゲートを通過させるとベルト面からの位置を正確に出すことが容易です。
テストピース Aセット |
テストピース Bセット |
テストピース Cセット |
ME30OP-Aset |
ME30OP-Bset |
ME30OP-Cset |
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3.鉄球テストピースの重量について
鉄球テストピースを重量に換算すると下表のようになります。
鉄球 |
重量※1 |
同じ信号が出る※2
折れ針先の寸法(参考) |
※1 重量の計算方法
重量:体積×比重
体積=4/3πr3=4.1888r3
比重=高炭素クロム軸受鋼の比重(7.81~7.833)の中間「7.8215」で計算しています。
※2 針先の寸法iこついて
磁気の原理上、折れ針や細い棒状の金属は、センサーゲートに進入
する方向によって信号が小さくなり、針を見逃すことがあります。
左表は、最も信号が小さくなる横方向(センサーに平行)での信号
値を元にした針先の一例です。 |
0.8φ |
2.09681mg |
DC×27 #8 約3mm
DC×27 #8 約4mm
DC×27 #8 約5mm
DC×1KN #12 約5mm |
0.9φ |
2.98550mg |
1.0φ |
4.09534mg |
1.2φ |
7.07674mg |
1.5φ |
13.82176mg |
1.8φ |
23.88401mg |
2.0φ |
32.76270mg |
品番 |
品名 |
ME30OP-Aset |
テストピースA(6枚セット) |
ME30OP-Bset |
テストピースB(5枚セット) |
ME30OP-Cset |
テストピースC(4枚セット) |
<専用スタンド>
スタンドの高さのみ発注時にご指定できます。
※設置用ネジ足で高さの調整が可能です。(-10~+20)
品番 |
品名 |
寸法図 |
ME30NT-S250N-STAND |
卓上ベルトコンベア検針機用専用スタンド |
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ME30NT-S400N-STAND |
卓上ベルトコンベア検針機用専用スタンド |
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